おもいでファームの近藤です。
今回は「踏み込み温床」がテーマです。
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夏野菜の育苗に欠かせない「踏み込み温床」
3月になるといよいよ春・夏の野菜の栽培の準備がはじまります。
トマト・ピーマン・ナスといった夏野菜の苗を育てるのもこの頃です。
家庭菜園だとホームセンターや種苗店で夏野菜の苗を買う方がほとんどだと思います。
しかし自分で種から苗を育てることもできます。
ただ手間がかかるので、少量であれば苗を購入するほうが正直手っ取り早いです。
興味のある方は育苗に是非チャレンジしてみてください!
多少手間はかかりますが自宅でも育苗できます。
おもいでファームでは、夏野菜の苗を自分で育てています。
3月はまだ夜が寒い時期ですので、苗を育てるためには保温が必要になります。
夏野菜の苗は、日中はハウスのなか、気温が下がる夜は「電熱線」を利用したマットなどの上で、保温して育てることが多いです。
おもいでファームでは電熱マットを使わず、昔ながらの「踏み込み温床」を利用しています。
踏み込み温床とは
踏み込み温床は、簡単に言えば「微生物による発酵熱を利用した温床」です。
箱型の囲いの中に、落葉やもみがら、米ぬかなどを混ぜあわせたものを入れ、水分量を調整し、しっかり踏み込んだものが「踏み込み温床」です。
条件が揃いちゃんと発酵すれば、発酵熱によって温度が上がります。
その上に、育苗箱やポットを置いて夏野菜の苗を育てていきます。
踏み込み温床で踏み込んだ落葉などは、翌年以降の苗の培養土として利用ができます。
踏み込み温床は、本来の目的が終わった後も培養土や堆肥として活用できる、非常に優れたシステムなのです。
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踏み込み温床の作り方
農業研修先では、そのまま囲いの中に材料を入れながら踏み込む方法を学びました。
昨年はそのやり方を踏襲しました。
2018年は三重県津市の堆肥・育土研究所の橋本力男先生に教えていただいた方法を採用しました。
いったん外で作って温度が上がったことを確認してから、踏み込むという方法です。
・落葉
・米ぬか
・もみがら
・青草
を用意します。
昨年は鶏糞も使っていましたが、今年は使わずにやってみました。
稲わらがあれば稲わらも入れたほうがいいです。
私は稲わらをそれほど持っていなかったので、今回は使っていません。
落葉は、冬の間に公園などで集めてきたものです。
米ぬかは、よく置いてある自動精米機で無料でもらってこられます。
もみがらは、ライスセンターに行けば無料でもらえます。
どれも基本的に無料で手に入りますので、作ろうと思えば誰でも踏み込み温床は作れます。
ライスセンターは場所によってルールが違いますので、問い合せてみて下さい。
(ちなみに私が行くライスセンターは11月の1ヶ月間だけもみがらがもらえます)
もみがらと米ぬかは事前に混ぜておきます。
今回プラ船を使いましたが、何度も作らなければならなかったので、
地面で必要な分を一気に作ればよかったです。
落葉、もみがら+米ぬかを合わせて積んでいきます。
ある程度落葉を盛ったら、もみがら+米ぬかをかけて、踏み込んで混ぜ、
上からシャワーで水をかけながら水分が均等に行き渡るようにレーキでならします。
途中、ちょくちょく青草も混ぜていきます(青草についた微生物が目的)。
それを繰り返して、用意した材料をすべて積み上げます。
上からしっかり水をかけて、ブルーシートをかぶせて仕込み完了。
数日寝かせます。
下の画像は、昨年畳屋さんからもらってきた古畳を枠にして作った温床です。
半地下になっていて、温床部分は数十センチ掘ってあります。
1年寝かした温床の中身を取り出したら、枠の畳が地平面で折れてしまいました(汗
取り出した温床の中身は、今年の種まき・育苗培土として再利用しました。
培養土として再利用する過程は、また別の記事でお伝えします。
さて、
畳の折れたのは気にせず(枠を固定して)、今年も継続して使います。
まず底に稲わらを敷きます。
橋本力男先生は「切りわらと敷く」とおっしゃっていましたが、横着して稲わらをそのまま敷いています。
私は結構こういうところいい加減でよく失敗します。
そして失敗から学ぶことが多いです。
仕込んで温度が上がっていることが確認できたものを温床に運び入れて、もう一度水分を調整しながら何回かに分けてしっかり踏み込んで(一応)完成です。
上にまた稲わらを敷いて(本当は切りわら)、ビニールかぶせてもう一度数日寝かせます。
発酵の温度的に問題がなければ、温床として使います。
(まあ充分上がらなくても、使うしかないんですけどね(;´Д`A “`)
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まとめ
踏み込み温床は、落ち葉など材料集めがまず大変です。
作るのに手間もかかります。
でも手間をかけてでも、しっかり作ることができれば、温床として苗つくりに利用することができる上に、育苗培土や落葉堆肥としても利用ができます。
昔ながらの先人の知恵を利用することで、電気に頼らない育苗ができるのです。
家庭菜園でも、ちょっとした小さな菜園ハウスがある人は、是非ハウス内に小さな温床で良いので、踏み込み温床を作ってみてはいかがでしょうか?
購入した苗ではなく、自分で種から育てた夏野菜は、愛情も大きくなること間違いなしです。
果たして、今年の踏み込み温床の出来はいかに・・・・。
【追記】
結果→いまいち(汗
*あまり参考にならない一例としてご参考くださいませ
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